入寺の御報告

過日、令和3年6月24日(木)に不肖私河野隆光(こうのりゅうこう)が霊妙寺六世住職を拝命致しました。

無事、入寺式を執り行うことができたのも、ひとえに平素より檀信徒の皆々様の変わらぬ御厚情、御支援の賜物と深く感謝致しております。
今後とも倍旧の御指導、御鞭撻を頂けますようお願い申し上げます。



入寺式の御報告

さて入寺式には宗務総長・本光寺 西山英仁聖人、関東教区宗務所長・萬徳寺 江坂隆俊聖人、組寺・理性寺 牧野秀成聖人、干与人・立正院 村上東俊聖人各位にご臨席賜り厳粛に執り行われました。

その様子を撮影頂いた多くのお写真と共に紹介させて頂けたらと思います。

※写真提供:素顔館 館長 能津喜代房様(http://sugaokan.com/
 法華宗 宝塔通信員 大久寺 佐古弘純師
 法華宗 宝塔通信員 別院本妙寺執事 田邊憲正師

※動画は容量等の関係上アップロードできませんでした。



準備

6月24日、朝から門前に入寺式厳修を告げる看板が立てられました。
字は前住職・伊藤隆静聖人に書いて頂きました。



本堂正面には沢山のお祝いの花が飾られ、より一層荘厳に彩られました。



開式

ご臨席賜りましたのは宗務総長・本光寺 西山英仁聖人(前列右から2番目)、関東教区宗務所長・萬徳寺 江坂隆俊聖人 (前列左から2番目) 、組寺・理性寺 牧野秀成聖人 ( 前列 1番右) 、干与人・立正院 村上東俊上人 ( 前列 1番左) の4カ寺の御聖人各位。
※宗務総長:法華宗(陣門流)の行政機関「宗務院」の長。私は宗務院の宗務主事です。
※宗務所長:法華宗(陣門流)の関東教区宗務所の長。私は関東教区宗務所の管事です。
※組寺:ご近所付き合いとなる寺院のこと。理性寺様は杉並区西永福にある御寺院様で、宗務院の総務部長様を務められています。
※干与人:各寺院の相談役。新住職は総代様および干与人様の推薦で決まります。
また霊妙寺檀信徒一同を代表して筆頭総代・伊藤博志様(後列右から3番目)、総代・村田進様 (後列右から2番目) 、総代・杉原よね子様 (後列右から4番目) 。
そして親族より前住職大黒様・伊藤栄子様 (後列左から3番目) 、新住職大黒・河野晃子 (後列右から5番目) 、長女・河野紗久來 (後列左から4番目) 、次女・河野碧葉(長女の前)。
※大黒:住職の妻のこと。
以上の方々のほか、会奉行・善生寺 竹内敬雅上人 (後列1番右) 、鏧座・大久寺 佐古弘純上人 (後列1番左) 、会奉行補佐・本妙寺執事 田邊憲正上人 (後列左から2番目) に進行をして頂きました。
※会奉行:司会進行役
※鏧座:木柾(もくしょう)を叩き法要をリードする役
※執事:いわゆる副住職(ご本山・別院にのみある役職)
新型コロナウイルス感染防止の観点より、全員マスクを着用しての御参詣とさせて頂きました。



入堂

御寺院方が入堂後、会奉行より「新住職入堂」のアナウンス。
全開にされた本堂正面扉より新住職がゆっくりと入堂。



着座の儀

関東教区宗務所長様より
「お着座」と声をかけられます。
新住職は一度頭を上げるものの、そのまま再度頭を下げます。
宗務所長様は再度「お着座」と声をかけられますが、再度頭を下げます。


着座

宗務所長様より、三度目の「お着座!」の御言葉により初めて二畳台へと上がります。
※二畳台:導師席のこと。畳二畳ほどの広さであることから二畳台と呼ばれます。


読経

方便品第二、如来壽量品第十六、咒陀羅を読経



奉告文

霊妙寺六世住職となる心構えを御宝前に誓い奉告(報告)する儀式

全文
「謹み敬って勧請し奉る南無久遠実成大恩教主釋迦牟尼大覚世尊南無本化迹化の諸大薩捶別しては高祖南無日蓮大聖人並びに南無日朗日印日陣尊聖人等御本山御歴代の尊聖人別しては當山開基上求院日化上人以来御歴代の先聖先師等に言上し奉る
本日茲に沙門隆光八大山霊妙寺六世の法灯継承の式典を挙ぐ

それ以みれば當山は今を去る九十年前昭和五年上求院日化上人麻布霞町に霊妙講を興し布教教化に尽粋せらる
二世日伸聖人その跡を受け信徒の協力により昭和十一年当地に本堂庫裡を建立し霊妙教会と名称す
併るに昭和十九年三月の大空襲により烏有に帰したるも三世日勤大德の時に熱烈なる信徒数十名の盡力により当地に本堂再建せらる
四世日行上人住職を拝命するやただちに信徒の協力を得て納骨堂を建立し庫裡の増改築を為す
五世隆静聖人度重なる神田川の増水による水害の対策として神田川拡幅工事が計画され平成八年霊妙寺の建物をすべて取り壊したのち新たな寺域において新築 當山の山容は旧観を一新せり
また平成八年中野坂上浄苑を整備し布教に大きく貢献せらる

而るに今般不肖その任に非ざれども宗命により第六世を継承す
某性来浅学不徳にしてこの大任を全うせんことは至難の道なれども仏祖の御加護を蒙り御寺院諸聖の御指導を賜
り檀信徒各位の御協力を頂きその職責を果たすべく精進することを念願す
故に不肖決意を新たにし先聖先師の足跡を学び自らに鞭打ち高祖日蓮大聖人の御教えを専心弘法せんことを御誓いするものなり
願わくば仏祖三宝哀愍加護したまわんことを

 維時 令和三年六月二十四日
八大山嗣法沙門隆光謹んで曰す」


歓迎の辞 筆頭総代 伊藤博志様

筆頭総代・伊藤博志様より心温まる歓迎の辞を頂戴いたしました。

全文
「本日は 宗務総長・本光寺 西山英仁聖人、関東教区宗務所長・萬徳寺 江坂隆俊聖人、そして當山の干与人であります立正院 村上東俊上人のご臨席を賜り、八大山霊妙寺六世として河野隆光上人の入寺式を執り行うことができました。
心より御礼申し上げます。
五世伊藤隆静聖人は先代から法灯を相続して以来40年にわたり、霊妙寺の護持発展に尽力されました。
さらに副住職としての隆光上人を御指導され、本日宗命により、霊妙寺六世住職としてお迎えすることができました。

隆光師は一念発起し仏門に入られ、総本山本成寺での修行を終え僧籍を得られました。
その経験をもとに我々檀信徒へ宗門の教えを分かりやすく解説されるなど、努力家であり、近隣のお寺様からの信望もいただいていると聞いております。
昨今、お寺との関わり方など様々な声が聞かれる中、今後も長きにわたり霊妙寺のさらなる発展に尽力されること檀信徒一同願っております。
最後に、コロナ禍の中ご臨席頂きました皆様方のご健勝をお祈りし御挨拶とさせて頂きます。
ありがとうございました。」


祝辞 宗務総長 西山英仁聖人

法華宗宗務総長 西山英仁聖人より有難い御祝辞を頂戴いたしました。

全文
「紫陽花雨を含んで艶やかに慶祝を祝わん佳き日。隆光師の入寺式が行われることにあたり宗門を代表して一言祝辞を述べさせて頂きます。
當山霊妙寺は昭和五年上求院日化上人により開創されました。
已来4世舜玄上人、五世隆静聖人により寺内整備、伽藍整備がなされ、法灯を継承されて参りました。

このたび、當山の法灯は河野隆光師に継承されました。
隆光師は法華宗学林において、行学二道に励まれました。
その後、宗務主事として、また関東教区の管事として活躍し将来を嘱望されております。
隆光師は学識・德行ともに高く、柔和・温厚な人柄で檀信徒をはじめ多くの方から広く崇敬を集めておられます。
この度、河野隆光師をお迎えできましたことは、當山にとって誠に喜ばしいことでございます。
當山にいよいよ輝きを増すことと存じます。

一方、世間に目を転じますと、時は令和に移ろい、疫病が蔓延し、まさに末法の様相を呈しております。
このような世相にあって、隆光師に寄せられる期待は甚だ大きいものがあります。
世情への見識深く、人々の信頼が厚い隆光師ならば、必ずやこの期待に応えて下さると確信しております。
日蓮聖人の御言葉に『異体同心なれば万事を成じ、同体異心なれば諸事叶う事なし』とあります。
大聖人の御言葉に従い、當山の益々の寺門興隆のため、檀信徒と心を一つに諸事お勤めくださいますようお願い申し上げます。
どうぞ新住職におかれましては、今後とも法体健勝にて一層のご活躍を祈念致しますとともに、當山の益々の発展をお祈り申し上げます。
いささか粗辞を連ねて祝辞と致します。

令和3年6月24日 法華宗宗務総長 西山英仁



新住職あいさつ

全文

「高いところより失礼いたします。
本日は宗務総長 西山英仁聖人ならびに関東教区宗務所長 江坂隆俊聖人、また各御聖人方、総代様方のご臨席を賜わり、このように厳粛なる入寺式を執り行えましたこと心より御礼申し上げます。

まずは本日入寺式を迎えるにあたりまして、総代様方より檀信徒の皆さまへお声掛けを頂き法衣・燕尾帽をご寄進頂きましたこと、そして本日その法衣に身を包み入寺式を迎えることができましたことに心より感謝申し上げます。
誠に有難うございました。

この霊妙寺は、師匠が40年住職を務められ、本堂庫裡を新築し、墓地を新たに整備し、師匠が築いてきた功績が詰まったようなお寺でございます。
また師匠は日ごろから住職としての心得を「自らの心を相手に心に置くことである」とし、「他者への寄り添い」の大切さを説いておられました。
私自身9年前に会社勤めを辞め、仏門へ入ること、そして師匠の弟子となることを快く受け入れてくださいました。
霊妙寺住職を受け継ぐということは、大きな重責ではありますが今度は私が多くの方を受け入れ、また自らの心を相手の心に置けるような住職となれるよう精進して参る次第でございますので、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
 本日はコロナ禍の中、このような厳粛なる入寺式を執り行えましたこと改めて心より御礼申し上げます。
 誠にありがとうございました。」





屠蘇の儀

新住職、宗務所長・萬徳寺 江坂隆俊聖人、干与人・立正院 村上東俊上人、総代一同とともに固めの杯を交わす儀式を執り行いました。
干与人「目出たく入寺式を終え祝着に存じます。これより屠蘇の儀をおこないます。」
   新住職「よろしくお願い申し上げます。」
   参列者「お目出とうございます。」
乾杯



前住職 および 新住職 より挨拶状

謹啓 向暑の候 御清栄の御事と拝察致しております

此の度 宗命(宗門の要請)により霊妙寺住職を辞任し、立行寺に転住致しました

顧みますと昭和五十六年に入寺しましてより四十年の長い間 仏祖三宝の御加護と檀信徒皆様の御厚誼により無事に過ごしてまいりました事 有難く感謝申し上げます

末筆ながら皆様の御健勝と御多幸を祈念申し上げ 辞任のご挨拶に代えさせていただきます              謹白                                

          令和三年六月吉日

                                            霊妙寺五世 伊藤隆静 拝上                                

謹啓 梅雨の候 皆々様には御清栄の御事とお慶び申し上げます

此の度 宗命を戴き霊妙寺六世を拝命することになりました

身に余る重責ではありますが 先代伊藤隆静聖人の教えを受け継ぎ 仏祖三宝の御加護を仰ぎ 皆さまと共に修行精進してまいる所存でございます

何卒 御尽力・御協力の程賜りたく伏してお願い申し上げます

入寺式は新型コロナウイルス感染予防を考慮し 本来ならば御臨席賜る檀信徒の皆さま方にご無礼とは存じましたがご案内せず最小限の人員で挙行しましたこと何卒ご寛恕下さりますようお願い申し上げます

右略儀乍ら書面を以て御挨拶申し上げます                                    合掌

          令和三年六月吉日

                                            霊妙寺六世 河野隆光 拝上



立行寺 二十五世 入寺式
霊妙寺   五世 退寺式

入寺式の午前。
霊妙寺五世退寺式を執り行いました。
コロナ禍、そして突然の異動という巡りあわせの中、檀信徒の皆さまへの直接の御挨拶ができなかったことが悔やまれますが、
「前住職はひっそりと去るもの」との言葉を残し、御宝前に退寺の御報告を申し上げ、式後すみやかに立行寺へ帰られました。



霊妙寺入寺式より遡ること11日前
令和3年6月13日 白金・立行寺 入寺式

お近くにお立ち寄りの際はぜひお声掛けください
108-0072 東京都港区白金2-2-6 立行寺住職 伊藤隆静
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