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日々雑感

会員の皆様には、お元気でお過ごしの事と存じます。今年の一年は、新型コロナウイルス感染で始まり、新型コロナウイルス感染拡大で終わりそうです。ここ何週間か、東京は、月曜日だけが2桁で、あとの6日間は、100人から200人、多いときは、200人を上回ることもあるような日々が続いています。日本では、亡くなる人が少ない分落ち着いているように見えますが、その理由はいくつか挙げられています。一方、目を世界に向けてみると、10月20日現在で感染者数は、4000万人を超え、亡くなった方は110万人に上っています。日本では最初は、横浜に入港した豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス号」から感染が始まりました。その後、大きな第一波がやってきました。さらに、欧州からの帰国者によって、感染拡大が広がりました。その経緯を考えて、今(10月20日現在)欧州、特にフランス・スペイン・イギリス等では、新たな感染拡大が急速に始まっていると報道されていることにも不安を感じます。その原因の一つが、規制の緩和だといわれています。それと、感染防止策のマスクは、着用も緩和されてしまっていることにもよるでしょう。ある医療従事者が「マスクは、今や新型コロナウイルス防止のワクチンともいえる。」と言っていました。それを緩めてしまったこと、その上、人が密になるとなることへの抵抗も薄くなっているようでした。そうして、欧州に再び感染が増加しているのです。その海外からの渡航規制が緩和されようとしています。この規制緩和に伴って、諸外国からの感染移入が心配です。たしかに、経済を立て直すことは、大切だと思いますが、人の命の重さは、その2つを測りにかけるものではないと思います。マスコミ等は「Go To トラベル」・「Go To イート」・「Go To 商店街」等を盛大に報じられています。反面、海外での状況は、とても短い報道に留まっています。たしかに、経済の停滞が、その国の存亡に関わることかもしれません。でも、命は、重いと思います。国民は、一時的には、少しの安心からその方向に向かっているのでしょう。ただ、日本の高齢者の多くが外出を避けています。それは、単純に感染が怖いからです。そして、その怖さは一般家庭にも及び、子どもたちの生活に少なからず影響を与えています。特に、学校行事の縮小、例えば、運動会・学芸会・修学旅行等々は、子どもたちから多くの思い出を奪ってしまったようで、胸が詰まる思いです。こうして、今回の新型コロナウイルスは、様々な形で子どもたちにも多くの試練を与えているようです。大学などは、いまだリモートでの授業が行われていて、キャンパスでの大学生活を味わえていないようです。そうした、閉ざされた社会を何とかしなくてはいけないと思うのですが、今、その手立てを見つけにくくなっています。人と人の心のつながりを深めていくのは、とても難しいことです。そんな中、子どもたちも青年たちもエネルギーの発散する場所を中々見つけ出すことが出来ないでいます。このコロナ禍、そうした心を病む人が増えていると報じられています。ある心理学者が、今の子どもたちを「子どもたちの心は、限界にきてる。」と。そして「心萎えてしまう子どもは、本能的に心を閉ざして、ただ、今が過ぎていくことをじっと我慢している。でもそれは、そう長くは子どもたちもその辛さに我慢できず、心が壊れていってしまう。そんな、子どもが増えていく。それがとても心配。」と。こんな時こそ、私たちは、「子どもたちの発信のSOS」を見逃さないようにしたいです。ふだん、口数の多い子が突然話さなくなったり、ふだん元気に行動している子が、頭痛を訴えたり、お腹が痛いと訴えたり、体に変調が起きた時などは、注意してみてあげて欲しいと思います。大人たちも今、「労り」や「優しさ」を持つ余裕がないのか忘れかけているように思います。大人たちから示さなければ、子どもたちの心は成長しないように思います。コロナ禍、相手の心を労り、触れ合う気持ちを忘れないでほしいと思います。まだまだ、新型コロナウイルスの感染は、続きそうです。人と人のつながりをどのようにして築き上げていくか、それを考えていきましょう。

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